整骨院を開業するまでの準備期間とは?必要な準備や期間について解説
2025年05月08日

整骨院を開業したいと思っても、すぐに開業できるものではありません。
しっかりと準備期間が必要になるので、どのような準備が必要なのか、それぞれどの程度期間を設けると良いのかを紹介します。
漠然と開業を決意しても、手続きや準備に必要な期間について理解していなければ、スムーズな開業は難しいでしょう。
今回紹介する手続きや準備期間をぜひ参考にしてみてください。
開業までの準備期間の目安
一般的に整骨院を開業するまでに必要な準備期間の目安は、5〜6ヶ月程度です。
開業する治療院によって必要な資金は変動しますが、例えば金融機関などから融資を受ける際はすぐに結果が出るものではなく、時間がかかります。
必要な資金が多ければ多いだけ審査の時間も長いため、実際にお金を手にするまでに1ヶ月以上かかったというケースも多いでしょう。
そのため、まずは資金集めに時間がかかり、さらに経営を大きく左右する物件選びにも十分に時間をかける必要があります。
金額だけで物件を選んでしまうと、営業を開始した後に売り上げが伸びなくて悩んでしまうでしょう。
物件を決めた後も、内装工事などが発生する場合も多いです。
資金や物件選びなどは、個人差が出てくるものなので、それぞれ開業に必要な期間は異なりますが、焦らずゆっくり進めることが大切といえます。
開業時に必要な資格
整骨院を開業するにあたって、柔道整復師の国家資格が必要です。
そのほかに、最大3年の実務経験と2日間の施術管理者研修の受講が義務付けられるようになりました。
以前であれば、柔道整復師の資格があれば整骨院を開業することができましたが、2024年現在は資格だけでは開業ができません。
実務経験と2日間の施術管理者研修を受講したという証明がなければ、保険診療に必要な療養費の取り扱いを管理する施術管理者の資格を取得することができないのです。
資格を持っているから、すぐに開業できるとイメージされる方も多いですが、自裁は実務経験や研修の受講は必須なので事前に確認しておきましょう。
整骨院開業までに必要な準備の内容

整骨院を開業するまでに、必要な準備はさまざまあります。
準備に必要な期間を理解していても、実際にどのような準備が必要なのか細かくわからないという方も多いのではないでしょうか。
以下では、開業準備で必要な準備内容を紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
事業計画や資金計画の設定
整骨院だけではなく、多くの事業で開業にあたっては事業計画や資金計画を作成します。
事業計画とは、名前の通り「事業の目標を達成するための具体的な行動計画」です。
例えば、以下の項目を整骨院の事業計画書に記載します。
- 事業を始める動機
- 経営者の経歴
- 施術サービスの内容
- ターゲット
- 競合や市場
- サービスの提供先や材料の仕入れ先
- 従業員の有無
- 現在の借入状況
- 必要な資金額と調達方法
- 事業の見通し
事業計画書には、事業が成功するためにどのようにしていくのか、見通しは立っているのかについてしっかりと記載を行いましょう。
一般的に融資先にアピールするために必要な資料でもあるので、入念に準備をしてください。
資金計画を立てる際は、整骨院を開業するにあたって必要なものやその他の費用について計算をしておきましょう。
以下の項目は、開業時に必要になるものです。
- 内外装工事費
- 医療機器
- 施術に必要な備品
- 施術所の賃料
- スタッフを雇用している場合は人件費
賃料や人件費については、一時的なものでなく継続的に発生する部分なので、しっかりと考慮しておきましょう。
一般的に整骨院の開業に必要な初期費用は、450〜500万円ほどと考えられています。
開業にあたって必要な資金を全額自己資金でカバーできる人はほぼいないので、事業計画を立てる時に資金計画も立てておくと良いです。
資金集め
必要な資金を把握した後は、実際に資金を集めましょう。
自己資金が全くなくとも、融資を受けて開業することはできます。
ただ、自己資金ゼロの場合は融資の審査の際にマイナスに働く可能性もあるため、50〜200万円程度の自己資金は用意しておくと良いです。
融資の方法は、銀行や信用金庫などの金融機関・日本政策金融公庫・自治体の助成金制度の利用などが挙げられます。
融資と聞くと金融機関をイメージする方も多いですが、対外的な信頼につながりやすい一方で審査が厳しく、融資までの時間が長いというデメリットもあります。
日本政策金融公庫は、中小企業の資金調達サポートがメインです。
比較的、審査に通りやすく金利が低い点がメリットですが、金融機関以上に審査日数が必要なので、資金調達に時間がかかります。
また、融資金額の3割の自己資金が必要なので、自己資金に乏しい方はデメリットに感じられるでしょう。
金融機関、日本政策金融公庫のどちらも、融資実行まで2週間〜1ヶ月程度必要です。
審査の内容によっては、1ヶ月以上かかる可能性もあります。
そのため、資金集めはかなり早い段階から行っておきましょう。
大きな金額の融資は難しいですが、自治体の助成金制度を活用することで負担を軽減させることも可能です。
物件探し
物件探しは、整骨院の経営を左右する大きなポイントです。
自院のターゲット層に合わせた立地、競合店の多さなど、細かな部分を考慮しながら決めてください。
事業計画の構想をベースに、どのような客層でどのような施術に特化した整骨院を開業したいのかを考え、物件を探しましょう。
また、人の流れや周辺の雰囲気などは、実際に足を運ばなければわからないことも多いです。
ターゲット層の視点を意識しつつ、物件チェックを行ってください。
内外装の工事
物件選びが終わった後は、内外装の工事を行います。
自院のコンセプトに沿った内外装の工事に進みますが、レイアウトや内装に関しては、構造設備基準や衛生上必要な措置を満たしておく必要があるので、その点はよく理解しておきましょう。
背術の内容や手順を考慮した上で、医療機器の設置場所、コンセントの位置や動線についてよく検討し、患者様が過ごしやすい空間を作ってください。
開業手続き
整骨院の開業には、いくつかの手続きが必要です。
主に以下の手続きが必要なので、よく理解しておきましょう。
- 施設所開設届
- 領委任の取扱に関わる申し出
- 共済番号の取得
- 税務署への届出
- 労災保険指定医療機関への届出
それぞれ、いつまでに提出をしなくてはいけないのか、必要書類や届出先などが異なるため、必ず確認をしてください。
スケジュールに余裕を持って準備しておくことが、スムーズな開業への一歩です。
集客準備
開業しても、患者様が来院してくれなくては意味がありません。
しっかりと地域の方や整骨院を探している人に自院を知ってもらうためにも、集客準備は必須です。
例えば、年齢層が高い人はSNSよりもチラシやDMハガキ、紹介カードなどが効果的ですが、年齢層が若い人はホームページやSNSの方が効率的に集客を行えます。
ただし、オンライン・オフラインどちらかに偏るのではなく、バランスよく両方を活用すると細かな見込み患者様も取り入れられるでしょう。
オンライン・オフライン関係なく、開業後も定期的に情報を更新し、新しい背術メニューや整骨院に関するお得情報などを提供し続けることで、患者様の興味を弾けるでしょう。
整骨院の認知度や患者様の満足度を高めるためには、細かな宣伝は必須なので、専門業者に依頼することも1つの方法です。
整骨院の開業準備を成功させるポイント
開業準備を進める上で、スムーズに成功させるためのポイントをいきましょう。
難しいことではないので、よく把握しておいてください。
しっかりとコンセプトを明確にしておく
整骨院の開業を成功させるためには、しっかりとコンセプトを明確にしておくことです。
例えば、24時間営業・スポーツに特化している・女性専門など、具体的なコンセプトを作り上げてポジショニングを明確にすることが大切といえます。
自院のコンセプトと患者様のニーズがマッチできるのであれば、安定した集客をキープしやすくなるでしょう。
コンセプトを作る際は、雑誌やSNSなどの情報を参考にしたり、競合の動向をチェックしたりが大切です。
困った時に頼れる人を見つけておく
自分で整骨院を開業する上で、すべてを1人行うというのは、とても大変だといいえます。
そのため、開業準備を進めていく手順の相談をしたり、注意点などをアドバイスしてくれたりする存在がいると、不安なく開業準備を進めることが可能です。
整骨院開業の準備期間を最短にするためにも、開業支援をしてくれて頼れる青野剤を見つけておきましょう。
知人や業界仲間でも良いですし、整骨院開業を目指す人のサポートを実施する企業や協会もあるので確認しておくと良いです。
まとめ
今回は、整骨院が開業するために必要な準備期間について紹介しました。
物件探しや資金集め、内外装工事など期間に関しては個人差があるものの、最低でも5〜6ヶ月程度は必要です。
紹介した必要な準備について参考にしていただきながら、効率的に開業準備を行いましょう。
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