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海外自然災害 現場から見た柔道整復師の未来|令和5年度(2023年)学術講演会

海外自然災害 現場から見た柔道整復師の未来|令和5年度(2023年)学術講演会

2023年10月15日

海外自然災害 現場から見た柔道整復師の未来というテーマで、令和5年度(2023年)の学術講演会・学術研究発表会が千葉県柔道整復師会館にて開催されました。公益社団法人千葉県柔道整復師会にて毎年行われております。同日に行われた本年の研究発表会は会員の代表三名が臨床現場における研究成果を発表する機会にもなりました。学術講演会は公益事業の一環として、会員の技術向上及び一般市民への健康情報の発信を目的に毎年行われております。

開会に先立ち、木村会長から「人を救う仕事である我々の一層の精進が大事であり、本日の内容である、危機管理の講演を拝聴することで日々の業務に活かしていきたい」と挨拶された。

学術研究発表会・会員発表

第一発表

北総支部 石橋 翔太 会員

詳細は後日掲載

第二発表

南総支部 平山 進 会員

詳細は後日掲載

第三発表

東部支部 日下部 晃康 会員

学術発表会後の記念撮影

三名の発表者と千葉県柔道整復師会の県役員と一緒に。

学術講演会(海外自然災害 現場から見た柔道整復師の未来)

演題「海外自然災害 現場から見た柔道整復師の未来」

日本柔道整復師会災害対策室 日本柔整災害協議会 副代表 森 倫範 先生

講演内容

1、JDRとは

国際海外援助の組織である。海外自然災害が発生した際に被災者の行政機関から要請されることで派遣を決定する。一般的なボランティアとは異なり、自発能動で活動できる組織ではないという特色がある。

2、トルコ・シリア地震でのJDRの活動内容・全体、二次隊の活動

トルコ政府からのレベル4アラートの援助要請の発出に従い、海外派遣が決定した。

援助要請からすぐ(通常24時間以内)に日本から飛び立つのが原則とのこと。

type2の派遣が初めてであり、コロナ禍後の初の海外派遣だった。

今回はトルコの医療情報と派遣隊の医療内容の紐づけなどを行いつつ活動するという内容となった。

トルコ地震では最終的に38チームが活動を行った。

現場では医療サイトとキャンプサイトを設営して活動。

医療サイトでの活動

オーぜリという地区の援助を行った。医療、分娩、リハビリーテーションの支援。

キャンプサイトの生活

一人一つのテントを張って生活。一次隊の時期では、夜は氷点下になり、三次隊では逆に半袖じゃないと暑いといった気候条件が厳しい地域だった。

柔道整復師はロジスティック隊に所属。このロジスティック隊は後方支援を行い、現場設営や活動環境整備を主な活動としていた。

本来は、すべての資材は自前で調達し、すべて持ち帰るのが原則であったがトルコ現地の方々からのご厚意で処理などをして頂いた。

柔道整復師は医療スタッフの手が足りなくなる中で、リハビリを手伝い、派遣隊スタッフの健康管理をお手伝いをすることになった。

3、帰国後の活動

柔道整復師は海外に無い資格のため、認知していただくことが大事である。との思いで活動を行っている。

災害救助法の中に柔道整復師の施術(役割)が含まれている。これは通常の医療が発揮できない時に限られるとの条件があるものの、災害時に柔道整復師が活動する意義がある。

4、今後の災害対策に対する提案

公益事業計画の柱を作ることが重要。柔道整復師は固定ができます。災害時にはこの固定をする技術や目視でのからだの状態判断をする技術を活かしていきたい。